アメリカのイラン奇襲 フォゲット・パールハーバーの時代

トランプ大統領は、イランに対して降伏を要求し、戦争終結の交渉は望んでいないと言ったそうですが、まだ宣戦布告もしていないのに、いきなり敵国のトップを殺害し、降伏の要求とは。
1941年(昭和16年)12月8日、大日本帝国海軍はハワイの真珠湾にあるアメリカ海軍の基地を奇襲攻撃し、日本とアメリカの戦争が勃発しました。この時、アメリカに対する宣戦布告が大使館の事情で遅れたことにより、アメリカは、日本という国は卑劣な国だ、真珠湾を忘れるな!(リメンバー・パールハーバー!)を合い言葉に、日本と戦い、日本は敗戦しました。しかし、今のアメリカは、「リメンバー・パールハーバー」から「フォゲット・パールハーバー」(真珠湾を忘れろ)に変わってしまったのです。しかも、パールハーバーをはるかに越えています。
真珠湾攻撃に比べると、アメリカのイランに対する奇襲攻撃は、宣戦布告をしようともしない、完全に国際法無視の卑劣な攻撃です。しかも、交渉などしない無条件降伏を要求するなど、完全に「仁義なき戦い」です。
第2次世界大戦後、「アメリカは世界の警察官」として振る舞ってきましたが、2013年、オバマ大統領は、「アメリカは世界の警察官ではない」と言って、世界から期待されることを拒否しました。そして、今やアメリカは国の暴力装置を思うがままに使って、勝手に縄張り宣言をしたり、気にくわない国をたたきつぶしたりするという「世界の暴力団」に変貌したわけです。
第1次世界大戦後、世界平和を維持するために国際連盟が設立されました。しかし、第2次世界大戦を防ぐことができませんでした。第2次世界大戦後、国際連盟の失敗を反省し、国際連合やその関連組織が世界の平和を維持するための国際機関として活動することになりました。
しかし、国際連合も第3次世界大戦を防ぐことができるのか疑問になっています。世界の国々に、効率や損得を目的にした新自由主義が浸透し、政策の選択にAIが関わっていることが底流になっており、規範意識が軽視されていることに問題があります。AIがもてはやされていますが、AIの利用は人間に考えることをやめさせ、人類を退化させます。AIの知能は「叡智」ではないことに注意すべきです。
日本は「法の支配」の看板を掲げていますが、暴力団に屈服する「法の支配」には、あきれます。「フォゲット・パールハーバー」が日本にも好都合だからでしょうか。本気で「法の支配」を主張するなら、中国にケンカを売るようなことをせず、アメリカの無法を非難すべきだと思います。損得が規範を超えてしまえば、人類に未来はないと思います。