ロシアのウクライナ侵攻に関するマスメディアの情報操作を疑おう
日本で流されている情報は、著しくウクライナ寄りです。
その情報は、ほとんどアメリカ経由で日本に入ってくるのですが、マスメディアは、それに対する批判的な情報を知らせないようにしています。
インターネットでAntiwar.comが掲載している情報の一端をご紹介したいと思います。
Another Act of Terror. How the Media Do PR for Biden and Zelensky
もうひとつのテロ行為。バイデンとゼレンスキーのPRをするメディアのあり方
by Jonathan Cook Posted on June 16, 2023
ジョナサン・クック 投稿日: 2023年6月16日
より
ロシアの支配下にあるノヴァ・カホフカ・ダムが破壊されたため、ドニプロ川の洪水で数万人に被害が及んだと言われます。
日本では、ダムを破壊したのはウクライナではなく、当然ロシアだというような報道が行われています。
しかし、それには、数々の疑問があります。
ジョナサン・クックは、2022年9月に起きたロシアのガス供給パイプライン「ノルド・ストリーム」の爆破事件を取り上げています。アメリカを含む西側メディアは、ロシアがやった自作自演だと決めつけましたが、その爆破によってロシアとドイツは大損害を被りました。これについて、著名なジャーナリストであるシーモア・ハーシュが、信頼できる詳細な説明と共に、アメリカがやったと主張しました。
すると、アメリカの新聞ニューヨーク・タイムズとドイツの新聞ディー・ツァイトは6人のウクライナ人グループがヨットをチャーターし、ジェームズ・ボンド風の作戦でデンマーク沖のパイプラインを爆破したと報道しました。ジョナサン・クックは、「ジェームズ・ボンドのミッション」と呼んで皮肉っています。さすがに、それは信用できないということになり、ワシントン・ポスト紙は、ある無名のヨーロッパ情報機関が、バイデン政権に対し、ノルド・ストリーム・パイプラインへの攻撃が迫っていることを、その3か月前に警告したと報じました。それは、ウクライナ軍の小さな分遣隊が「秘密」の作戦を実行したが、ゼレンスキー大統領は知らなかったというものです。
いずれにしても、西側の政府がウソをついていたことになりますが、メディアは、アメリカのうそを放置しています。
このように、平然とウソをつく政府について、ジョナサン・クックは、「ウクライナ戦争についても、カホフカ・ダム破壊の責任は誰にあるのかについても、彼らが主張することがどうして信用できるのだろうか?」と疑問を突きつけています。
カホフカ・ダムの破壊について、ジョナサン・クックは、「誰が利益を得るか」という原則の適用を勧めています。
そして、「元米海兵隊員で国連兵器査察官のスコット・リッター氏が指摘するように、この攻撃の最大の受益者は、軍事的にも政治的にもウクライナである。」と断定しています。
ダムは、ロシアの支配下にあるのですから、「ウクライナ軍が川を渡ろうとしたときなど、いつでも好きなときにゲートを開いて下流域を洪水にすることができたのに、なぜモスクワはダムを破壊して水流の制御を失うことにしたのだろうか?」という疑問については、提起もされていません。
そして、ウクライナ軍は以前から、カホフカダムを破壊する計画を検討しており、米国から提供されたハイマースミサイルによる、テスト攻撃まで行った事実があるというのです。
(投稿者についての説明)
ジョナサン・クックは、イスラエル・パレスチナ紛争に関する3冊の本の著者で、マーサ・ゲルホーン特別賞(ジャーナリズム部門)を受賞しています。彼のウェブサイトとブログはwww.jonathan-cook.net。この記事はMiddle East Eyeに掲載されたものです。