イスラエルの危険性とそれを支持する欧米の危険性

パレスチナは、世界の4分の3が既に国家として承認しており、国連総会も加盟承認決議を行いましたが、常任理事国アメリカの拒否権により加盟できていません。
そのパレスチナのガザ地区において、イスラエルがジェノサイド(ジェノサイド禁止条約により禁止されている大量殺戮)を行っていることは、世界周知のことです。国際司法裁判所(ICC)もジェノサイドに該当する行為が行われているとして、停止命令を出しています。
イスラエル人は、ヨルダン川西岸地区においても、入植と称してパレスチナ人住民を暴力的に追い出し、不法占拠地を拡大しています。

イスラエルの北に隣接するレバノンのイスラム組織ヒズボラは、ガザでのイスラエルのジェノサイドに対抗して、本年6月、イスラエルにロケット弾を撃ち込みました。
イスラエルには、それ以前から、レバノンに対する入植運動の組織があります。ウリ・ツァフォン(北の目覚め)という団体です。この団体が、同月、警告ビラを付けた風船をレバノン南部の入植地から飛ばしました。
そのビラには、旧約聖書申命記の、モーセが約束の地に入る時の神への、「ヨルダン川の向こうの良い土地、あの立派な丘陵地帯とレバノンを見させてください」との要望が引用され、レバノンも神から約束されたユダヤ人の所有地であり、パレスチナ人は不法侵入者だから、即刻退避せよという内容が記載されています。
多くの超正統派やその他のイスラエル人は、イスラエルの国境がパレスチナ占領地を超えてレバノン、ヨルダン、エジプト、シリア、イラク、サウジアラビアにまで及ぶべきだという考えを支持しているとのことです。(以上、SCNR Newsより)

そのような人々の頭の中では、どちらが不法侵入者かという認識が逆転しており、ユダヤ人の遺伝子を持たない者は、遠い昔から先祖代々住んでいたとしても不法侵入者であり、暴力で追い出すことが正義なのです。
このような「正義」は、旧約聖書を信じない人には、当然通用せず、人種差別の極地とも言うべき暴論です。しかも、これでは紛争の火種が尽きることはありません。

イスラエルは、ハマスが存在する限り、イスラエルの平和はないという理由でハマスの壊滅を目指して戦闘を行っています。ネタニヤフ首相は、国連での演説でもそれを明言しています。
この論法で行けば、ヒズボラが存在する限り、イスラエルの平和はないということになり、ヒズボラの壊滅を目指すことになり、ついにはイランや、イランに味方する国が存在する限りイスラエルの平和はないということから、戦線の拡大はとどまることがなくなります。その論法は、明らかにイスラエルの拡大主義、侵略主義を示すものです。

イスラエルはガザで劣化ウラン弾を使用したことが明らかになっていますが、レバノンでも劣化ウラン弾が使用されているという報道がありました。劣化ウラン弾は放射能をまき散らし、アメリカがイラク戦争で使用したため、イラクでは戦後、ガンが多発していると言われています。イスラエルの劣化ウラン弾は、もちろんアメリカから供与されたものです。

イスラエルの非道に対して日本政府も、各政党も、弁護士会も明確に非難声明を出すべきだと思います。

 

イスラエルのガザへのジェノサイドに思うこと
ガザのアル・シファ病院に対するイスラエルの国際法違反の新たな疑惑
南アフリカがイスラエルをジェノサイド(大量虐殺)と国際司法裁判所に
イスラエルの残虐行為に対し国際司法裁判所が下した暫定措置命令の衝撃

日本は、ガザの即時停戦とパレスチナ難民の救済に本気で取り組むべき
思想としてのイスラエルのジェノサイド ユダヤ教・キリスト教・仏教